2019.07.08
ブログ
やると決めたからには
先週開催された日本プロゴルフ選手権大会で
石川遼選手が3年ぶりの復活優勝を遂げました。
その裏に垣間見えた組織運営のポイントを
お伝えいたします。
今年は鹿児島県で開催されたこの大会、
記録的な大雨の影響で
火曜日のプロアマ戦は中止、
水曜日の練習ラウンドも中止、
木曜日の初日も中止となり、
開催自体が危ぶまれました。
鹿児島県内では各地で避難勧告が出され
土砂災害や浸水被害が多数出ている中で
開催に批判的な声も多く聞かれました。
大会主催は日本プロゴルフ協会(PGA)。
会長は現役選手としても活躍する倉本昌弘氏です。
その倉本会長。
開催に批判的な声が挙がる中、
「批判はすべて私が受ける」と
固い意志で、開催する方針と
日曜日に2ラウンドを実施する方針を
早々に発表しました。
それまで、
今年度の選手会長を務める石川選手の元にも
選手たちから様々な声が寄せられていました。
しかし倉本会長の発表の後、石川選手は
「開催が決まったからには、
いかに大会を盛り上げるかが選手の務め」
と選手たちの目線を変えさせ、
批判の声を封じ込めました。
石川選手自身もその言葉を自分に言い聞かせます。
第3ラウンドで一時は首位と7打差にまで
落ち込んだ石川選手でしたが
「大会を盛り上げるためには
自分が諦めるわけにはいかない」
と気持ちを奮い立たせ、
大逆転優勝に繋げていったのでした。
開催が危ぶまれた大会でしたが
倉本会長が早々に方針を発表したことで
「大会を成功させよう」「いい大会にしよう」
という気運が高まり
大会関係者一同に一体感が生まれました。
変則かつ長丁場の一日2ラウンドでありながらも
非常にスムーズな大会運営がなされていたのも
早々に方針発表があり、その瞬間から
関係者一同が成功に向けて動き始めることが
できたためでしょう。
・トップやリーダーが迅速に意思決定すること
・決定事項を決して覆さない(後戻りしない)こと
・決定後は、メンバーの目線をその成功に向け変えること
この3点が組織内でのリーダーシップを高めるうえで
ひいては外部関係者からの協力を引き出すうえでの
成功ポイントであることを
垣間見せてくれた事例でした。
揺るがない意思決定とその後の対応、
迷いなくしっかりできていますか?